SONY α7RII, Sonnar T* 55mm F1.8 ZA

高円寺はちグラムで夕暮れまでチルアウト

SONY α7RII, Sonnar T* 55mm F1.8 ZA
SONY α7RII, Sonnar T* 55mm F1.8 ZA

僕はいつだって長続きしなかった。

α7を買ってからα7IIに買い換えるまで2週間ほどしかなかったし、α7IIからα7RIIに買い替えるまでわずか3ヶ月だった。

妥協して付き合った恋人を捨てるようにして、新品のカメラを買っても半年したら下取りに出すことも珍しくなかった。

初めてマトモに使ったデジカメはPanasonic DMC-FZ5、初めてのデジタル一眼レフはOLYMPUS E-1だった。憧れて恋をした。触れたくなった。触り慣れて、使い慣れてきた頃に、別の子に目移りしてサヨナラする。そんなことを10年くらい続けてきた。CanonもNikonもフォーサーズもライカも一通り触ってきた。

SONY α7RII, Sonnar T* 55mm F1.8 ZA
SONY α7RII, Sonnar T* 55mm F1.8 ZA

そんななかで長いこと使ったのは2014年から今年までのCanon EOS 6Dと、FUJIFILM X100Tだけだ。Canon EOS 6Dはさすがにミラーレスフルサイズ一眼レフの魅力に負けてしまいお役御免となった。

FUJIFILM X100Tは知り合いの女性に貸したまま、喧嘩してしまって、もう帰ってこない可能性も少なくないだろう。執着はない。きっと今の僕が取り返してもマップカメラの下取りに出してしまうだろうから。僕はどうやら友達も絆も使い捨てにするらしい。

誰かとの大切な思い出を記録した写真機でさえ、一度中古屋の査定に通せば過去を漂白したただの中古品になる。

僕らの思い出も感情もいっときの泡沫のようなものだ。しかしその瞬間のきらめきは絶対的で、僕はそんなものこそを写し撮りたい、といつも思っている。

SONY α7RII, Sonnar T* 55mm F1.8 ZA
SONY α7RII, Sonnar T* 55mm F1.8 ZA

いまの僕にはキラキラした思い出もなければ、暗い思い出しかないわけでもなく、歩き出す勇気がないわけでも、立ち止まるだけの悲嘆があるわけでもない、だから毎日どこかしらに出かけて、「疲れ」を取りに行く。休憩を取るのではなく。

SONY α7RII, Sonnar T* 55mm F1.8 ZA
SONY α7RII, Sonnar T* 55mm F1.8 ZA

カメラを売ってしばらくしてから後悔する、前の方がいい写真撮ってたなあって。

別れて、喪ってから初めて、こんな時そばにいてくれたらと思う。過去の恋人に図々しくそんなことを言えるはずもないが、しかし機械はまた中古屋で買える。

SONY α7RII, Sonnar T* 55mm F1.8 ZA
SONY α7RII, Sonnar T* 55mm F1.8 ZA

シーシャを吸う。

最初は美味しい、チューンガムの味がいずれ失われるように、だんだんと味がなくなっていって、最後には炭の燃える煙だけになる。

最初は味がするけれど、吸い終わる頃にはもう最初の味を忘れ始めている。恋の終わりのように。

だがしかしまた、吸いたくなる。人が恋をするのをやめられないように。

SONY α7RII, Vario-Tessar T* 24-70mm F4 ZA OSS
SONY α7RII, Vario-Tessar T* 24-70mm F4 ZA OSS

僕は帰り道にどこにも寄らない。食事は適当でいい。僕は何ヶ月でカメラを売るだろう。それともずっと使い続けるだろうか。

今日もそんなメランコリックな一日。

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ソニー SONY フルサイズミラーレス一眼 α7RM2 ボディ ILCE-7RM2
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